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深川散歩

江戸深川木工芸

 私たちは、江東区高橋の不動産会社に居候して江戸木版画などを展示販売しています。お店は「森下」駅と「清澄白河」駅の中程(両駅とも徒歩4分程度)で高橋夜店通り(のらくろード)に面しています。

 江戸木版画は北斎と広重原作の作品を展示しています。当時は固い桜の木の木版を色の数だけ彫り、木版をかさね刷りして一枚一枚手作業で作品を作り上げていたそうです。そんな職人さん達の姿を想像して作品を見ると味わいが違いますね。展示している作品は、現在技術を伝承している方々の力作です。

 さて、北斎や広重が活躍していたころの深川はどのような街だったのでしょう。大川(隅田川)や木置場(木場)があり日本橋も近いため日本中から物資が集まり、江戸庶民の文化が花開いていたことでしょう。今でも深川周辺には材木屋、紙屋、印刷屋が多いですね。そんなことを考えながら散歩すると楽しいです。

安政5年(1858年)本所深川絵図
現在の地図、だいぶ堀が埋められ道になっています。

 地図の中ほどの深川神明宮には、深川の地名の由来が刻まれた石碑があります。徳川家康が、この一帯を開拓した深川八郎右衛門の姓「深川」を地名にするよう命じました。当時一帯は葦が生い茂った三角州だったようです。

 深川散歩①【赤穂浪士・吉良邸~泉岳寺まで行ってみようコース】本所の墨田区両国3丁目に吉良邸跡があります。(100メートルほど東には勝海舟生誕の地があります)

吉良邸

吉良邸を出た赤穂浪士は、大川(隅田川)沿いの一の橋通りを南に泉岳寺を目指しました。現在では新大橋通りを超えると通りの名称が萬年橋通りとなり江東区常盤には現在「芭蕉記念館」が、分館には芭蕉の像が鎮座、そこからの清洲橋の眺めは絶景です。

清洲橋

萬年橋を渡り南に清洲橋通りから佐賀町河岸通りに入り隅田川の下流に向かいます。現在の隅田川にはテラスがあり、永代橋の手前には赤穂浪士が休息したというお店の石碑がありました。

観光高札:赤穂浪士ゆかりの道

ここまでが深川エリア、永代橋を渡ると中央区です。ご自身の体力と相談して、泉岳寺まで行けるかご判断下さい。深川散歩①【赤穂浪士・吉良邸~泉岳寺まで行けるかな?コース】でした。

深川散歩②【松尾芭蕉・伊能忠敬GoToトラベルコース】コロナ禍第2波によりGoToトラベルから除外さた東京の方は深川散歩を楽しみましょう。

江東区芭蕉記念館(江東区常盤1-6-3)

「森下」駅の南西約500mの場所に「芭蕉記念館」はあります。展示室や図書館小さな庭園には池もあり芭蕉の気分で当時の風情を感じつつ一句「ふる池や蛙飛こむ水の音」。近傍の小名木川では月夜に友を思い「川上とこの川下や月の友」とまた一句。

芭蕉記念館前庭

芭蕉記念館から200mほど南に分館があります。屋上が展望庭園で隅田川と小名木川を望むことが可能、そこには芭蕉像が鎮座しています。この芭蕉像が午後5時に角度45度回転するのですが、4時半に分館は閉館するため身近で芭蕉像の回転を見ることはできません。分館の外部にある隅田川テラスや船から午後5時の芭蕉像の回転を眺めることができます。

午後五時に45度回転するという芭蕉像

分館から東に50mの芭蕉稲荷神社には大正10年に東京府が「芭蕉翁古池の跡」として指定した場所にその由来が記されています。大正6年には常盤一丁目から「芭蕉遺愛の石の蛙」が発見されました。

深川芭蕉庵旧地の由来
芭蕉庵跡

芭蕉庵跡から700mほど東南に向かった深川一丁目の海辺橋のたもとに「採茶庵跡」があります。芭蕉が1689年5月16日に江戸を立ち、東北、北陸、岐阜大垣まで旅した紀行文「おくのほそ道」の旅に出発しました。

採茶庵跡
投句箱:一句いかがでしょうか?(江東区芭蕉記念館)

採茶庵跡を清澄通り沿いに南に下り葛西橋通りを南西に折れ高速道路をくぐり50mほど歩いた道の傍らに「伊能忠敬住居跡の碑」があります。表通りは高層マンションが立ち並び当時の面影ないですが、ちょっと裏道に入ると下町の風情が感じられます。

伊能忠敬住居跡の碑

さらに葛西橋通りを南西に進み永代通りと合流する地点を東に門前仲町駅方面に向かいます。富岡八幡宮に着いたら鳥居をくぐると左手に1800年にこの地から17年間をかけた測量の旅に出発した伊能忠敬(当時55歳)の像があります。

蝦夷地を含め日本中の測量の旅に出発した伊能忠敬の像

伊能忠敬は、佐原村の名主を隠居した後に暦学・天体観測に取り組み55歳から日本中の測量を行い73歳で没するとき「大日本沿海輿地全図」を完成させました。第2の人生での偉業ですが、どのような気持ちでこの深川の地を出発したのでしょうか。さて、伊能忠敬像の隣には警備の厳しい頑丈な神輿庫がありました。

ダイヤモンドを散りばめた金箔の神輿

詳しい説明は控えますが有名なダイヤモンドやルビーを散りばめた金箔の神輿です。

富岡八幡宮

富岡八幡宮には横綱力士碑がありました。

横綱力士像

富岡八幡宮と隣の深川不動尊の参道の裏手には昔ながらの「辰巳新道」などの名店があります。紹介したいお店はたくさんあるのですがコロナ禍なので、深川散歩②【松尾芭蕉・伊能忠敬Go Toトラベルコース】はここまでとします。

深川散歩③【博物館・美術館・記念館コース】両国駅の北口には「江戸東京博物館」があります。江戸の町を再現した街並が常設で展示されています。

江戸東京博物館

「江戸東京博物館」から東に300m墨田区立緑町公園の一角に「すみだ北斎美術館」があります。

すみだ北斎美術館

「すみだ北斎美術館」から清澄通りを南に下り「森下」駅より 500mほど南西の場所に「芭蕉記念館」があります。

芭蕉記念館

「芭蕉記念館」から深川芭蕉通りに向かい清澄通りを渡ると高橋夜店通り(のらくろ―ド)になります。50mほど東に向かうと左手に「江戸深川木工芸」があります。北斎や広重原作の江戸木版画が展示販売されています。「香札ポスター展」も開催中ですので、お気軽にご来場ください。

ポスター展も開催中です

「江戸深川木工芸」から東に高橋夜店通りを250m進むと右手に「森下文化センター」があり、1階の一角は作者の田河水泡を偲んだ「のらくろ館」になっています。

「のらくろ館」のエントランス

「のらくろ館」を西に300mほど戻り清澄通りを南に折れて「清澄白河」駅を越え150mほど南に向かうと左手に江戸資料館通りがあります。通りを150mほど進むと左手に「深川江戸資料館」が見えてきました。「横綱大鵬コーナー」が常設展示され小劇場もあり多くの利用者でにぎわっています。

深川江戸資料館

江戸資料館通りを500mほど東に進むと三つ目通りに出ます。交差点から東南方向を見ると「東京都現代美術館」が見えます。

東京都現代美術館

一日で歩けるコースですが、全ての施設を回ると作品を見る時間がなくなりますのでお気を付けください。深川散歩③【博物館・美術館・記念館コース】でした。

深川散歩④【横十間川親水公園から小名木川バードウオッチングコース】

カワセミを撮影するみなさまへ

この看板を見つけたときはビックリしました。江東区でカワセミが見れるんですね。

カワセミが出てきそうな池

カワセミが出てきそうな池です。

野鳥の島の鳥、何羽見つかりました?6羽はいますよ。

横十間川と仙台堀川が交差する野鳥の島では水鳥を見かけます。

江東区で観察できる鳥たち

野鳥の島から横十間川を900mほど北上すると小名木川に交差するので、クローバー橋を西に曲がります。

小名木川クローバー橋

小名木川を西に向かうと松尾芭蕉も愛した小名木川の5本松跡の石碑があります。石碑を囲むように新しく植えた松が3本。

三本の松の影に五本松跡の石碑

さらに西に向かうと扇橋閘門。一度ここを船が通るのを見たかったのですが、まだ巡り合えません。

扇橋閘門

小名木川沿いの工場、倉庫、配送センターだったところは、どんどんマンションが建設されています。

マンションが立ち並ぶ小名木川沿い高橋乗船場辺り

高橋まで来たら夜店通りへ日曜日の晴れの日は歩行者天国です。

晴れた休日に鳥の鳴声をBGMにしている不動産のリアスに居候してる江戸深川木工芸

「不動産のリアス」では、コロナ禍で外出できない山好きの方々のために野鳥の鳴き声をBGMで流しています。三蜜対策でドアが開いていると鳥のさえずりが表まで聞こえます。江戸深川木工芸の「香札ポスター展」も開催していますので、気軽にのぞいてみて下さい。新製品「香札」の爽やかな香りも愉しめます。